ふだん外を歩くとき、必ずと言っていいほど僕の目は生物レーダーになっている。道端の草花、花壇や植え込み、手すりやブロック塀まで、ものすごい速さでスキャンしているのだ。葉っぱは食われてないかな?フンは落ちてないかな? 不審者と思われないように、なるべく子供と散歩をしているふうを装いながらも、目だけはキョロキョロ不審な動きになっているはず。
目が慣れてくると、違和感を感じるようになる。「違和感!」これがとても大事。 今まで単なるみどりの植え込みだったところに、擬態したイモムシやケムシ、キラキラした小さなハムシやテントウムシが見えてくる。景色が色鮮やかに変わる瞬間である。 息子を呼び止める、いたぞ!
イチモンジカメノコハムシ:ムラサキシキブの新芽にいた!とても生き物とは思えないプラスチッキーな存在感。中にはちゃんと翅があって飛んでいく。
ヤツボシツツハムシ:つやつやで黄色いので、動くとおもちゃみたいでかわいい。上のカシワの葉から落ちてきたようだ。黄色い甲虫は少ないので、出会えるとうれしい。
ヨツモンクロツツハムシ:ヤツボシツツハムシを反転したような模様だ。 ひと回り小さく見つけにくい。
アカホシゴマダラ:近年エノキの幼木でよく見かけるようになった。体形の印象からナメクジ型のイモムシと言われているが、僕はうさ耳と呼びたい。新芽を食べつくす勢いで大きくなっている、蛹化が近い。 大型でとても優雅に飛ぶチョウになる。
ジャコウアゲハの蛹:植え込みの奥に蛹がいた。この独特の形はジャコウアゲハだ。幼虫はウマノスズクサというハート型の毒草が好物。この近くに生えてくるに違いない。大型で真っ黒のチョウになり、土手をフワフワ飛んでいるのを見かける。
ナナフシモドキ:孵化したてで2cmほどある。意外と大きいのだ。ゆらり揺れながら歩き去っていった。
色鮮やかなシャクトリムシ達:小さすぎて種の同定は難しいが、色や形に加えて食性や食痕である程度は分かる(ニトベエダジャク、トンボエダジャク、ナミガタウスキエダジャク)。
僕は新緑の季節が最も好きだ。一年で最もイモムシ・ケムシが見られる季節だからである。
今日も道端の景色が色鮮やかに変わる瞬間に立ち会いたい。
(可児)
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